広範な放射能被害調査を 「水俣病の失敗を繰り返してはならない」
読売新聞
花田教授「水俣病の失敗繰り返さない」
熊本学園大(熊本市)の水俣学研究センター長花田昌宣教授が9日、同大で開かれた日本地域福祉学会全国大会で基調講演し、水俣病と福島原発事故との類似点を挙げたうえで「水俣病の失敗を繰り返してはならない」と呼びかけた。
花田教授は、水俣病が発生した際のチッソや国の対応の遅れを問題視。
不知火海沿岸の被害者の実態調査がいまだに実施されていないために現在でも水俣病が解決されていないとして、「すべきことをしてこなかったのが水俣病の歴史」と批判した。
一方、福島原発事故も「不特定多数の広範囲な地域の住民」に被害を生んだことが水俣病と共通していると指摘。
「25年後にがんの症状が出たとしても原発との関係を証明するのは難しい」と述べ、広い範囲で放射能の被害を調査する必要性を強調した。
(2012年6月10日 読売新聞)
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