2013年1月22日火曜日

大阪 桜宮高校3年生8人、橋下市長と市教委に反論。「私たちは納得いかない」。橋下「学校の実態を知っているのは僕だけだ」。

YAHOOニュース
「結論覆す」、決意の反論=高校生8人、入試中止で会見―大阪市
時事通信 1月21日(月)22時35分配信

 大阪市教育委員会が橋下徹市長の要求通り、市立桜宮高校の体育系2科の入試中止を決定した21日夜、同校3年の男子生徒2人と女子生徒6人が記者会見に臨んだ。「私たちは納得いかない」「学校を守りたい」。8人は「まだ結論を覆せるかも」と、橋下市長と市教委に対し、決意の反論を展開した。
 市役所5階の記者クラブで午後7時半から1時間余にわたった会見。8人はいずれも運動部の元キャプテン。制服のブレザー姿で横一列に並んだ。

 「体育科に魅力を感じて受験したいと思う生徒がほとんど。普通科に回されるのは、私たちは納得がいかない」。女子生徒が口火を切った。橋下市長が同日朝、全校生徒を前に説明したが、「具体的な理由がなく、私たちの声も十分に聞いてくれなかった。思いは1時間で話せるわけがない。『生徒、受験生のことを考えて』と何度も繰り返したが、在校生と受験生のことを考えたらもっと違う結果があったんじゃないか」と訴えた。
 橋下市長が体罰の背景に「生徒たちも容認していた」「勝利至上主義」などと発言していたのに対し、女子生徒は「容認していないし、勝つことだけが目標ではなく、礼儀など人として一番大切なことを教えてもらっている」と反論。自殺問題について「心の傷は深く、重く受け止めている。傷を癒せるのは先生」として教諭の総入れ替えにも反対し、「多くの生徒が学校を守りたいと思っている」と強調した。
 男子生徒は「今回の結果が覆せるんじゃないかと、強い思いを持ってきた」と会見の動機を語った。別の女子生徒も「今まで続いている伝統は今でも正しいと思っている」と力説した。 


そこで・・・、
橋下は、
桜宮はそれはもうたいへん、総先生入れ替えせんとアカン、
とばかりに、
情報をチラ見せ。(↓)


47ニュース
桜宮高、複数の部で体罰や暴言 橋下市長が調査結果

 大阪市立桜宮高バスケットボール部の男子生徒自殺問題で、橋下徹市長は22日、市立桜宮高で既に体罰が判明しているバスケットボール部とバレーボール部以外にも、複数の部で顧問による体罰や暴言があったとの調査結果を明らかにした。

 橋下氏によると、教育委員会が18日に実施した全校生徒と全教員へのアンケートで判明。どの部かなどの詳細は明らかにしなかった。「複数出てきている。卒業生をさかのぼって調査しないといけない」と強調した。市役所で記者団に述べた。

 同時に「桜宮高では手を上げる指導方法が、正当化されている雰囲気がある。人事の刷新はどうしても必要だ」と強調した。

2013/01/22 11:51   【共同通信】


橋下のターゲットは桜宮ではない。
教育委員会である。
・・・が、その教育委員会が、なんともだらしない。


京都民報
2013年1月21日 16:36
大阪市立桜宮高校体罰問題で声明 自由法曹団

 大阪市立桜宮高校の生徒が教員からの体罰を受けて自殺した問題で、自由法曹団常任幹事会は19日、大阪市と大阪市教委に対する声明を発表しました。
 全文は次の通り。



 橋下大阪市長は、大阪市立桜宮高校のバスケットボール部の男子生徒が顧問の教員から体罰を受けた翌日に自殺した問題で、市教委に対し同校のスポーツ関係学科の今春の入試を中止するよう求め、同校運動部の顧問教員全員の人事異動を求めた。そして、市教委がこれに従わない場合は、関連予算を支出しないとの強硬姿勢を示している。

 言うまでもなく、学校現場、クラブ活動における体罰は、生徒の人権を無視した違法な行為であり、断じて許されるものではない。桜宮高校の体罰問題については、徹底した事実関係の調査と原因の究明を行うとともに、市教委と教職員、保護者、生徒が一丸となった再発防止策が講じられなければならない。この点で、市教委の果たすべき役割は重要である。

 しかし、この問題に関する橋下大阪市長の一連の対応は、きわめて問題である。とりわけ、同校のスポーツ関係学科の入試の中止を求める発言は、受験生やその保護者に大きな混乱を与えている。同行のスポーツ関係学科の受験を目指して頑張ってきた中学生の希望を摘み取るものであり、教育を受ける権利を蔑ろにするものである。絶対に許されない不祥事を起こしたのは、顧問の教員の側であり、そのために、受験生が進路を諦めなければならないという道理はない

 また、顧問教員全員の人事異動などは、現実問題としてあり得ないが、十分な調査も未了のまま、問題のなかった顧問教員まで十把一絡げにして人事異動を求めると言うのは、同行の在校生の教育を受ける権利や、クラブ活動の指導を受ける権利をも不条理に奪い去るものである

 そもそも桜宮高校の入試の中止や、顧問教員全員の人事異動などの措置は、同校の体罰問題の解決にとって、何らの効果も発揮しない。橋下大阪市長は、かねてより、いじめ問題について、いじめた生徒を学外に放逐することによって解決を図ることを提案しているが、今般の一連の対応は、このような無思慮で、無責任な対応と軌を一にするものである。

 橋下大阪市長は、桜宮高校の入試の中止を求める発言と、顧問教員全員の人事異動を求める発言を撤回し、予算の執行権限を振りかざした市教委への政治介入を直ちに止めるべきである。そして、公人でもある橋下大阪市長がこれまで体罰容認発言を繰り返してきた弊害を真摯に反省すべきである。

 他方、市教委は、橋下大阪市長の政治介入に屈せず、受験生や生徒の教育を受ける権利を最大限に尊重して、桜宮高校スポーツ関係学科の今春の入試を実施する決断をし、徹底した事実調査と原因の究明を行い、教職員と生徒、保護者が一丸となって再発防止に取り組めるよう、尽力すべきである。


スポニチ
橋下市長、生徒の願い一蹴…桜宮高体育科入試中止決定

 大阪市立桜宮高バスケットボール部の男子生徒自殺問題で、市教育委員会は21日、同校の体育系学科の入試中止を賛成多数で決めた。定員120人分を普通科として募集する。橋下徹市長はこれに先立ち同校を訪問、在校生に「今後の方向を出す前に新入生を迎えてはならない」と説明した。生徒代表から募集継続を懇願されたが、譲らなかった。

 橋下市長は午前8時45分ごろ、同校に到着。全校生徒約840人や教職員に「生徒に責任はないが、クラブ活動よりもっと大切なことがある。今後の方向を出す前に新入生を迎えてはならない」などと説明。「越えてはならない一線を越えた。生徒だけでなく保護者も立ち止まって、新しいクラブの在り方を考えてほしい」と呼び掛けた。

 問題発覚後、同校を訪れるのは初めて。在校生への説明は非公開で午前10時ごろまで行われた。

 橋下市長の説明後、生徒を代表して2人が挙手し、「体育系学科があっての桜宮高だ。人生の一部である新入生の受験の機会を奪ってほしくない」などと訴えた。

 生徒の陳情を聞いても意志は揺るがなかった。橋下市長は学校訪問後、市議会委員会の協議会で、入試中止の意向をあらためて表明。さらに記者団に「学校の実態を知っているのは僕だけだ。外部監察チームから上がってくる情報を認識すれば、絶対に新入生を受け入れる状態ではない」と述べた。

 この強い意志に市教委も屈服した。午後に会議を開き、入試中止を決定。教育委員5人の採決で、4人が賛成した。中止となったのは体育科(定員80人)とスポーツ健康科学科(同40人)の2科。定員120人分は普通科として募集し、受験生に配慮して、試験科目や配点、通学区域などは従来の体育系学科と同じとする。橋下市長は決定後、「教育的な視点から素晴らしい決定をしてくれた。桜宮高の再生に向けて改革が始まる」と歓迎した。

 一方、さっそく不満の声も噴出した。

 同校の運動部を引退した3年生8人が市役所で記者会見し「本当に残念。言葉が出ない」と悔やんだ。涙声で「私たちの声を十分に聞いてくれなかった」と訴え、「在校生や受験生のことを考えたら、もっと違う結果があったのではないか」とやり切れない表情だ。

 採決で唯一反対した長谷川恵一教育委員長も「私としては不本意な感は否めない」と述べた。
[ 2013年1月22日 06:00 ]




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