2013年4月11日木曜日

96条改正 自民、維新に押され加速 参院選前提出も

毎日JP
96条改正:自民、維新に押され加速 参院選前提出も
毎日新聞 2013年04月10日 21時25分(最終更新 04月11日 00時05分)

 9日に行われた安倍晋三首相と日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)の会談で、憲法改正の発議要件を定めた96条改正の必要性で一致したことが明らかになった10日、自民党内でも同条改正に前向きな発言が相次いだ。参院選前の改正案提出に言及する発言も飛び出し、流れは次第に太くなりつつある。

 石破茂幹事長は10日の講演で「『参院選までは爪を隠し、終わったらひょう変する』と言う人がいるが、そのような詐欺をするつもりはない。勝って何をしようとするのか明確にして審判を賜りたい」と明言。96条改正は優先順位が高いと指摘し、「国民が権利を行使するための要件は緩和してしかるべきだ」と強調した。

 また党本部であった憲法改正推進本部で、96条改正を目指す超党派議連代表の古屋圭司国家公安委員長が、議連が改正案を作成済みだと説明。保利耕輔本部長は「改正案を参院選前に提出するか、後にするか、やり方は二つある」と言及。「参院選前に提出の場合は衆院で(可決後に)継続審査にして参院選を迎えることになる。高度な政治的判断が必要なので、首相とよく相談する」と述べ、参院選前の提出もあり得るとの考えを示した。

 党内には「国民は憲法改正に関する意思表示の機会を求めている」などとして、参院選で96条改正を重点公約として掲げた方が、選挙対策としても得策との意見があり、96条先行論を勢いづかせる要因となっている。

 ただ、改憲論が強まれば、公明党との関係はきしみかねない。公明党幹部は「96条で連立離脱は難しい。ただ、支持者にどう説明したらいいか。参院選後は、決断を迫られる時が来るかもしれない」と苦渋をにじませた。

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