2013年4月12日金曜日

『WEDGE』3月号が回収、刷直して再発行した。表向きは「公共工事をめぐる記事のデータや数字に誤りがあった」としているが、実際は、・・・


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陰の幹事長」の声も 自民党本部に“二階部屋”誕生
2013.3.24 12:00)[高木桂一の『ここだけ』の話]

 自民党本部(東京・永田町)に今月中旬、二階俊博総務会長代行(74)の専用の部屋が設置された。党幹部とはいえ「代行」ポストに党本部の部屋があてがわれるのは異例だ。今や党内の一部で「陰の幹事長」ともささやかれている“実力者”の権勢ぶりを物語っている。

 「総務会長代行室」は党本部5階に設けられた。自民党本部には総裁室のほか、幹事長室、総務会長室、政調会長室、選挙対策委員長室といった党四役クラスの専用の部屋はあったが、総務会長代行室は存在しなかった。

 昨年12月の第二次安倍政権発足とともに二階氏は総務会長代行に就任した。二階氏の扱いはつまり「党四役級」というわけだ。自民党関係者がこうささやく。

 「二階氏は“出戻り”ながら党総務会長や経済産業相などを歴任した重鎮で、今は事実上の総務会長と言っていいほど。高市早苗政調会長とともに参院選向けに起用された“お飾り”と言われている野田聖子総務会長の手綱をバックでしっかり締めている」

 二階氏は、自身が所属する派閥「志帥(しすい)会」の会長だった伊吹文明元幹事長が昨年12月に衆院議長に選出され、同派を離脱したことに伴い、後任会長となった。派閥の通称も伊吹派から二階派に移行した。


 志帥会の事務総長だった河村建夫元官房長官も昨年暮れ、党四役ポストに格上げされた選挙対策委員長就任に伴って同派を離脱したが、やはり二階氏とは「ツーカー」の間柄のようである。語るのは別の自民党関係者だ。

 「『ゲル』(石破茂幹事長のこと)から選挙責任者の権限が河村氏に移されたことで、党の選挙用の金庫のカギは河村、二階両氏が事実上握っている。夏の参院選の公認候補が党本部を訪ねてきた折、河村氏はわざわざ二階氏を自室に呼んで同席させた上で、軍資金を渡していることもしばしば。必然的に候補者たちは二階氏にも頭が上がらなくなる。党内で二階氏が『陰の幹事長』とささかれているゆえんだ」

 ちなみに自民党職員らが石破氏のことを“コードネーム”よろしく「ゲル」と呼ぶのは、インターネットの検索エンジン、グーグルなどで「イシバシゲル」が決まって「石橋ゲル」と変換されるからだという。

 二階氏といえば、政界では「建設族議員の代表格」と呼ばている。自民党は野党時代の昨年6月、10年で総額200兆円を公共事業に投じるとした国土強靱化法案を提出したものの、審議未了で廃案となった。二階氏は今国会に再提出して全力で成立させるとしている。同法案成立に向けての陣頭指揮をとってきたのはほかならぬ二階氏だ。


 自民党は今、「国土強靭化プロジェクト」キャンペンの一環で「なでしこ」の種入りの小袋を支持者らに配っている。このキャンペーンも二階氏の肝いりでスタートさせたそうだ。

 「タネを提供してるのは二階派幹部、林幹雄(もとお)選対委員長代理の地元のアタリア農園(千葉県香取市)。配布数はすでに40万袋を超え、近く50万袋に達する見通し。二階氏は『農園側が社会貢献活動として協力してくれている』と説明している」(自民党関係者)

 また、月刊誌「WEDGE」を発行するJR東海グループのウェッジ社が同誌3月号(2月20日発行)に掲載した、平成24年度補正予算や25年度当初予算案の公共事業費に関する記事を全面的に削除し再発行した背後にも、二階氏の“影”がちらつく

 同社は記事に「数値や内容に誤りがあることが判明した」としている。しかし、二階氏の地元・和歌山県での公共事業を例に挙げて「バラマキ政策だ」と切り捨ている内容で、自民党関係者は「ウェッジ社側が二階氏の“威”に恐れをなして急遽、自主的に回収したのだろう」と話す。

 自民党内で、参院選後に行われるであろう内閣改造・党役員人事で二階氏は、「ポスト石破」の最右翼とも目されている。

 「石破氏が幹事長続投にならなかった場合、安倍晋三首相にとっては、党実務を仕切れて『上』を狙う野心がない二階氏が後任幹事長に最適だ。二階氏がいかに『親中派』であろうが、首相は目をつぶるだろう」。自民党中堅議員はこう指摘する。当分、二階氏の動きから目が離せそうにない。(政治部編集委員)



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