東京新聞に昨日の憲法記念日にインタビュー記事が掲載されました。お読みでない方のために再録しておきます。blog.tatsuru.com どぞ。
— 内田樹さん (@levinassien) 2013年5月3日
「内田樹の研究室」
2013.05.04
憲法記念日インタビュー
(略)
改憲論者は、そもそも憲法が硬性であることがよくないという前提に立ちます。国際情勢や市場の変動に伴って国の形も敏速に変わるべきだと思っているから、そういう発言が出てくる。
これはグローバリスト特有の考え方です。
ビジネスだけでなく政治過程も行政組織も、あらゆる社会制度はそのつどの市場の変動に応じて最適化すべきだと彼らは信じています。そして、今の日本では、政治家も財界人も学者もメディアもそれに同意している。
グローバリストたちにとって、市場への最適化を阻む最大の障害は「国民を守る」ために設計された諸制度です。医療、教育、福祉、司法、そういったものは市場の変化に対応しません。だから、邪魔で仕方ない。その惰性的な諸制度を代表するのが憲法なのです。
国民を守る制度はどれも「急激に変化しない」ように設計されています。これがなんとも邪魔である。ですから、できることなら、これまで国家が担ってきた「国民を守る」事業はすべて市場に丸投げしたい。
(略)
0 件のコメント:
コメントを投稿