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福島第1原発:汚染水漏れ 敷地境界、線量上昇 被ばく限度の7.8倍
毎日新聞 2013年05月08日 東京朝刊
東京電力福島第1原発の地下貯水槽から放射性汚染水が相次いで漏れた問題で東電は7日、敷地南側に新設する地上タンクに汚染水を移送することで、敷地境界の年間被ばく線量が最大7・8ミリシーベルトになると発表した。野田佳彦前首相が2011年12月に宣言した「冷温停止状態」の根拠の一つ「敷地境界で年間1ミリシーベルト未満」の7・8倍に上るが、東電は「原子炉は安定した冷温状態だ」と説明している。
東電が年間被ばく線量を最大7・8ミリシーベルトと試算したのは、貯水槽7基のうち、3、6号貯水槽の汚染水計1万5900トンを移送する地上タンクの新設エリア付近。この場所ではこれまで最大0・82ミリシーベルトと見積もられていたが、汚染水の移送などで推計値が上がった。年間1ミリシーベルトは一般人の被ばくの許容限度とされる。
対策として、試験運転中の新浄化装置「アルプス」を本格稼働して汚染水の浄化量を増やすほか、高濃度汚染水を敷地境界から離れた場所に移送することで放射線量を下げるという。【鳥井真平】
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