読売新聞
原発事故のストロンチウムか…10都県で確認
文部科学省は24日、各都道府県で実施する大気中からの降下物に含まれる放射性物質の測定結果を公表した。
岩手県から神奈川県にかけた10都県で、例年の水準より高い値の放射性ストロンチウムが検出された。同省によると、東京電力福島第一原子力発電所事故で広がった可能性が高いという。
各都道府県では、大型の水槽に雨や風で降下したちりなどを集めて、それに含まれる放射性物質を測定している。福島第一原発事故後から昨年12月までの試料を分析したところ、岩手、秋田、山形、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の計10都県で2000年以降の水準(1平方メートル当たり0・3ベクレル)を超える値のストロンチウム90が確認された。
最も濃度が高かったのは、茨城県ひたちなか市で昨年3月1か月間に採取された1平方メートル当たり6ベクレル。福島、宮城両県では土壌を採取した別の調査で既に放射性ストロンチウムが確認されている。同省は「検出された放射性ストロンチウムは非常に少なく、健康への影響はほぼ考慮しなくていい水準だろう」としている。
(2012年7月24日19時44分 読売新聞)
NHK
10都県で放射性ストロンチウム検出
7月24日 19時56分
東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された可能性がある放射性物質ストロンチウム90が、茨城や東京など10の都県でも検出されたことが文部科学省の調査で分かりました。
こうしたストロンチウムが文部科学省の調査で検出されたのは、福島、宮城以外では初めてですが、「濃度は非常に低く、健康への影響はほとんどない」ということです。
この調査は、文部科学省が全国の都道府県で原発事故の前から毎月、行っていたもので、今回は事故の影響もあって、おととし4月から去年12月までのデータが24日、公表されました。
それによりますと、原発事故で放出された可能性があるストロンチウム90は、すでに別の調査で検出された福島、宮城以外にも、秋田、岩手、山形、茨城、神奈川、群馬、埼玉、千葉、東京、栃木の10の都県で検出されたことが分かりました。
このうち最も数値が高かったのは、茨城県ひたちなか市の去年3月のサンプルで、ストロンチウム90の濃度は1平方メートルあたり6ベクレルでしたが、同じサンプルに含まれた放射性セシウムの2850分の1程度だったということです。
文部科学省は「濃度は、放射性セシウムに比べて非常に低く、健康への影響はほとんどないと考えられる」としています。
時事ドットコム
10都県で過去11年の最大値=ストロンチウム90の降下量-測定結果公表・文科省
文部科学省は24日、東京電力福島第1原発事故で放出されたとみられる放射性ストロンチウム90が、大気中から地上に降った量(降下量)の都道府県別測定結果を公表した。津波や事故の影響で測定できない宮城、福島両県を除くと、茨城県など10都県で、事故前11年間の最大値を上回る値を記録。最も多かったのは昨年3月の茨城県で、1平方キロ当たり600万ベクレルだった。
文科省によると、測定は直径2メートルの水盤を1カ月間屋外に置き、たまったちりなどを採取して放射性物質の量を調べた。
2000年以降、事故前までの最大値は06年2月に北海道で測定された同30万ベクレルで、1960年代の大気圏内核実験の影響。事故後は、茨城のほか、岩手、秋田、山形、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の各都県でこの値を超えた。原発事故の影響とみられる。(2012/07/24-16:52)
朝日新聞
福島原発事故由来のストロンチウム、10都県で初確認
東京電力福島第一原発の事故後、大気中に放出された放射性ストロンチウム90が福島、宮城両県以外の10都県で確認された。文部科学省が24日発表した。茨城県では2000年から事故前までの国内の最大値を20倍上回る1平方メートルあたり6ベクレルが検出された。この値は、大気圏内核実験が盛んだった1960年代に国内で観測された最大値の60分の1程度になる。
国の調査で、宮城、福島以外で原発由来のストロンチウムが確認されたのは初めて。
確認されたのは、岩手、秋田、山形、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の10都県。いずれも2000年以降から事故前までに国内で観測された最大値を上回っており、文科省は「第一原発からの降下物」と判断している。宮城、福島は震災で計測器が壊れるなどしたため未集計だが、昨年6月の土壌調査で原発由来のストロンチウムが確認されている。
ストロンチウム90は半減期が約30年で、1960年代に相次いだ大気圏内核実験の影響で、63年6月には仙台市で過去最大の358ベクレルを検出した。今回の数値はその2%程度。60年代以降は下がり続け、事故前の10年ほどは、ほとんどの地域で検出されないか微量が検出される程度だった。
東京新聞
原発事故後10都県で最大値 降下したストロンチウム
2012年7月24日 21時00分
文部科学省は24日、新たに2010年4月~11年12月に福島、宮城両県を除く都道府県に降った1カ月ごとの放射性ストロンチウム90を分析した結果、岩手、秋田、山形、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の10都県の観測場所で、原発事故前の11年間の最大値を超える濃度が検出されたと発表した。
東京電力福島第1原発事故の影響で、数値が上昇した可能性が高いが、文科省は「今回検出のストロンチウム90による健康影響があるとは考えにくい」としている。
今回の最大濃度は、11年3月に茨城県ひたちなか市で観測された1平方メートル当たり6・0ベクレル。
(共同)
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