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エネ政策聴取会:中部電課長も発言 原発推進、会場騒然
毎日新聞 2012年07月16日 21時38分(最終更新 07月16日 22時07分)
今後のエネルギー政策について、政府が国民から直接意見を聞く第3回意見聴取会が16日、名古屋市内で開かれた。抽選で選ばれた発言者9人のうち1人が中部電力の課長職社員で、原発推進を主張。15日の仙台市での聴取会でも東北電力幹部が原発推進の立場で発言しており、2日連続の電力社員の発言に不満が噴出し、会場は一時騒然となった。
発言したのは中部電の原子力部に所属する課長(46)。「個人としての意見」と断った上で、「福島の原発事故による放射能の影響で亡くなった人は一人もいない」「(政府は)原子力のリスクを過大評価している。このままでは日本は衰退の一途をたどる」と持論を展開。会場から「中部電の回し者か」「またやらせか」などと批判の声が飛んだ。
◇「無作為抽選」博報堂が強調
聴取会は2030年の原発比率を0%、15%、20〜25%とする三つの選択肢から抽選で選ばれた3人ずつが意見を述べる形式。運営事務局を務める広告代理店の博報堂によると、名古屋では出席可能な応募者が0%は106人、15%は18人、20〜25%は37人だった。職業や個人名が分からないように番号などで管理して無作為抽選したところ、20〜25%の賛同者として、この課長が選ばれた。
今月13日と会開始前の2回、課長から「中部電力の社員で問題はないか」と問い合わせがあったが、事務局側は「個人的な意見表明を」と求めた上で発言してもらったという。事務局は「無作為抽選なので、電力会社員だからといって外すことは難しい」と説明。公平を期すため、政府側にも抽選結果は伝えなかったという。
課長が意見を述べたことについて、中部電広報は「会社として社員に参加依頼をしたことはない。発言した社員からは、聴取会に出席し、意見を話すとの報告は受けていた。個人として参加し、意見表明をしたと考えている」と話した。
一方、発言者9人のうち、4人が関東・関西在住だった。聴衆の一人は取材に対し「他地区の人が発言するのは、地元の意見を聞くとするこの会の趣旨から外れている」と批判した。【森有正】
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「20~25%案の3人のうち、1人は中電原子力部の男性課長(46)、もう1人は日本原子力研究開発機構東濃地科学センターの男性職員だった。」(「読売新聞」)
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J-CASTウォッチ
ワイドショー通信簿
原発意見聴取会もヤラセ?電力会社社員「原発どんどん作れ。福島で死んだ人いない」
2012/7/17 11:51
「エネルギー・環境の選択肢に関する意見聴取会」というバカバカしく長い名前のリスニングが行われているが、バカバカしいのは中身の方だったようだ。きのう16日(2012年7月)に名古屋で行なわれた聴取会には、一般参加者が86人、うち抽選で選ばれた9人が意見を述べた。
9人の選考は、2030年時点での原発依存度を「0%」、「15%」、「20~25%」という3つの選択肢を明示し、各選択肢から抽選で各3人づつが意見を述べる。この「20~25%」という原発依存率が最も高い選択肢を支持する発言者のなかに中部電力の社員がいた。
名古屋では中部電力課長、仙台では東北電力執行役員とOB
中部電力社員(46)は原子力部門に勤務する課長級で、「個人の意見として原発を推進する立場から」として、「福島の事故で放射能の直接的な影響で亡くなった方はひとりもいません。それが今後5年、10年たっても、この状況は変わらないと考えています」と主張した。会場からは「うそつけ」「よくいうよ」という声が出たが、彼はさらに「これは疫学のデー タから見たら、まぎれもない事実です。それは5年、10年経てばわかります。私は35%シナリオがあれば35%を、45%があれば45%を選択します。それはその方が安全だからです」と続けた。
彼はさらに終わってからも記者たちに「このままだと本当に日本がダメになる」「脱原発というミスを心配している」と話していた。いつものことだが、記者たちはだれも有効な反論はしなかったようだ。福島では老人施設から強制的に避難させられる中で、何人が死んだか知ってるのか。また、これから福島第1の作業員から被害が出ないとどうして断言できるのか。疫学はただの統計数字にすぎないんだよとだれも聞かなかった。
おととい仙台で行なわれた聴取会でも、「原発推進派」の発言者2人が東北電力の執行役員とOBだった。執行役員は「会社の考え方をまとめてお話ししたい」と会社の考えを述べていた。ここでも当然、「人選がおかしい」「やらせだ」などの声があがり、居合わせた細野豪志・原発担当大臣が釈明に追われる場面があった。
多数意見反映しない発言者抽選
そもそも、発言者の選び方からして意見聴取というようなものではなかった。名古屋で発言の意思表明した161人のうち「0%」支持は106人、「15%」が18人、「20~25%」は37人。「倍率」がまったく違うのに、機械的に3人を選んだだけだった。参加者は「公平性が保たれていない」「一番びっくりは中電の社員がいたこと」という。
司会のみのもんた「なぜ脱原発が出てきたのかをこの社員はわかっていないんでしょうね、おそらく」
杉尾秀哉(TBSテレビ報道局解説・専門記者室長)「電力会社がしゃべればこうなる。利害関係者だから。利害関係者が入って国民的議論になるのか。運営に問題がある」
聴取会はまだ続くが、発言者選びなどの運営はこれまでの公聴会などと同様に広告会社などが担当しているはず。今後もおそらく同じことが続いて、さらに「おかしい」となればよし。ならなければバカバカしさだけが残ることになる。
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そして、
中部電力課長、本音を発言して「不適切」「配慮を欠く」と会社から注意され、更に会社はこれを謝罪。
となったが・・・。
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