2012年7月23日月曜日

放射能汚染 牛久市の小野川で1万3200ベクレル 市民団体の調査・報告

毎日JP
東日本大震災:福島第1原発事故 牛久市の小野川でセシウム1万3200ベクレル 市民ネットが報告 /茨城
毎日新聞 2012年07月23日 地方版
東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、放射性物質が流入河川などを通じて霞ケ浦に移動する危機を訴え続ける市民団体「いのちの水・霞ケ浦を守る市民ネットワーク」(共同代表・助川弘之前土浦市長、飯島博NPO法人アサザ基金代表理事)が22日、土浦市民会館で市民モニタリング報告会を開いた。アサザ基金が5月17日に行った河川底泥放射線量調査で、牛久市の小野川岡田橋河岸で乾泥1キロ当たり放射性セシウム1万3200ベクレル(134と137の合計)が検出されたことが報告された。
市民ら約130人が参加した。今年3月から他の市民団体や生協と共に霞ケ浦流入河川全56本の底泥を採泥器で採取し放射性物質検査を実施してきたアサザ基金の飯島代表理事と安保満貴さんが調査結果を報告。同基金が公表してきた土浦市の備前川小松橋河岸で乾泥1キロ当たり放射性セシウム9550ベクレル(同)を上回る同1万3200ベクレルが牛久市の小野川で検出されたことが明らかになった。
 2人は小野川岡田橋河岸は川幅が狭く、水がよどんでいる地点であることを説明した上で、「放射性物質の濃度を下げるのは水が流れているかが大事」と指摘。「霞ケ浦は1973年の常陸川水門(逆水門)完全閉鎖で海からの流れが遮断されている。セシウムを吸着した底泥が霞ケ浦のどこに堆積(たいせき)するのか心配。湖内への放射性物質の蓄積を防止するためにも逆水門を開放すべきだ」などと訴えた。霞ケ浦の水は流域住民約17万人が飲料している。
一方、茨城大地域総合研究所の二平章客員研究員が「放射能問題と漁業の再生」として講演。二平氏も「霞ケ浦の水を流動し、まずウナギとシジミを増やすこと。ウナギとシジミに優しい湖は人間に優しい湖」と述べた。
「いのちの水・霞ケ浦を守る市民ネットワーク」は6月に発足し、放射性物質が霞ケ浦に移動しない対策を行政に求める署名活動を1年間で20万人を目標に行っている。【福沢光一】

東京新聞
牛久の川岸で1万3200ベクレル 市民団体が報告会    
2012年7月23日 
東京電力福島第一原発事故による霞ケ浦や流入河川の放射性物質の汚染状況を調べている市民団体「いのちの水・霞ケ浦を守る市民ネットワーク」は二十二日、土浦市民会館で報告会を開き、市民約百三十人に調査結果を説明した。
調査は四月下旬~六月下旬、備前川(土浦市)、新川(同)、小野川(つくば、牛久、稲敷市)、清明川(阿見町、美浦村)の計約六十地点で実施。川岸や河川中央付近の川底の泥を採取し、放射性セシウム濃度(一キログラム当たり)を一緒に活動している常総生活協同組合の機器で測定した。
最も高かったのは、小野川の岡田橋(牛久市)の川岸で一万三二〇〇ベクレル。次いで新川の天王橋(土浦市)の川岸で一万一五〇〇ベクレル、備前川の岩田橋(土浦市)の川岸で九九八〇ベクレルが検出された。
市民ネットワークの飯島博代表は「市民と行政、研究機関が協力し、(汚染状況を)さらに詳しく調べて対策を講じる必要がある」と訴えた。調査結果はNPO法人「アサザ基金」のホームページにも掲載されている。 (松尾博史)

茨城新聞2012年7月23日(月)
霞ケ浦の放射性物質、小野川で1万3200ベクレル検出  市民団体が調査報告
東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質による汚染で、霞ケ浦流域の放射性セシウム濃度を調べている市民団体「いのちの水・霞ケ浦を守る市民ネットワーク」(助川弘之代表)は22日、土浦市東真鍋の市民会館でモニタリング報告会を開いた。
同ネットワークは、NPO法人アサザ基金や霞ケ浦の再生を考える会など、同流域で活動する団体で構成。3回目の報告会となる今回は活動報告のほか、茨城大地域総合研究所客員研究員の二平章さんによる講演も行われ、約100人が参加した。
霞ケ浦に流れ込む河川の底泥調査は5月17日に行われた。同ネットワークはモニタリング結果として、牛久市内を流れる小野川で、乾泥1キログラム当たり1万3200ベクレルと最も高い数値が出たと報告。放射性セシウムが、流入河川56本を通して霞ケ浦に集まっているとし、専門の調査機関による湖の調査など、行政、市民、研究機関が協力して調査、対策を進めていく必要があると訴えた。
同ネットワークの飯島博さん(55)は「東京湾より深刻な事態。いかに水の動きをつくり出していくかが重要であり、汚染対策として水門の開門を要望したい」と話した。



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