東奥日報 2012年10月27日(土)
十和田と階上のキノコの出荷制限
十和田市と階上町で採取された野生キノコから国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、原子力災害対策本部(本部長・野田佳彦首相)は26日、県に対し、2市町産の野生キノコ類の出荷制限を指示した。本県の出荷制限は、太平洋海域産のマダラに続き2例目。
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県は、出荷制限が解除されるまでの間、2市町産の野生キノコ全般を取り扱わないよう、十和田市と階上町、県内の卸売市場、産直施設などに要請した。また県民に対しても、採取して食べたり販売しないよう呼び掛けている。
県食の安全・安心推進課によると、流通状況は「把握していない」というが、自家消費以外にも、野生キノコが販売されている可能性があるという。ただ国からは、制限解除の前提となる安全性の確認の基準が明確に示されていないため、今後、国と協議する必要があるとしている。
東京電力福島第1原発事故を受け、県は今月、野生キノコの放射性物質検査を実施。これまでに、十和田市のチチタケと階上町のホウキタケから基準値を16~20ベクレル上回るセシウムが検出された。これを受け県は、国に先立ち、2市町産の野生キノコの出荷自粛を関係機関に要請していた。2市町以外では基準値超えの野生キノコは確認されていない。
野生キノコの出荷制限は、本県以外に、岩手県、群馬県、山梨県などにも指示されている。
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