2012年10月29日月曜日

原子力規制委員会同意人事、臨時国会では求めない。 理由は、「原子力緊急事態宣言」発令中だから。

東京新聞
政府・民主 規制委の国会同意人事 臨時国会でも求めず   
2012年10月28日 朝刊

 政府・民主党は二十七日、原子力の安全規制を一元的に担う「原子力規制委員会」の国会同意人事に関し、二十九日召集の臨時国会で事後同意を求めない方針を固めた。同意人事は先の通常国会で、民主党内の事情から採決が見送られ、野田佳彦首相が閉会後に例外的に任命した経緯がある。またしても同意を求めようとしない国会軽視の姿勢は、世論の強い反発を招くことになりそうだ。
 規制委員会は九月十九日に発足し、田中俊一委員長と他の委員四人が就任した。
 本来なら、この人事は国会の同意が前提となる。だが、民主党執行部は、党内に「原子力ムラの出身者」との反対論が根強い点を懸念。造反や離党議員が相次ぐのを防ぎたいとして、先の通常国会での採決を回避した。
 国会閉会中に、例外規定として首相権限で委員を任命した場合、次の国会で同意を得る必要がある。
 ただし、原子力規制委員会設置法の付則には、政府が国会に「原子力緊急事態宣言」が発令中であることを通知すれば事後同意は不要と規定されている。このため、政府は東京電力福島第一原発事故後、緊急事態が継続しているとして、今週中にも国会に通知する方針だ。
 首相は昨年末に事故収束を宣言しておきながら、緊急事態は続いているとの見解はご都合主義との批判は免れない
 国会のチェックを仰ごうとしない対応は、原子力行政への不信感を増大させることになりかねない。 (城島建治)
*

0 件のコメント: