2013年7月16日火曜日

「4割の衝撃」(京都新聞7月16日) 非正規雇用4割に迫る 「何になる? 子どもの答えは正社員」

京都新聞  
凡語
4割の衝撃

 四半世紀を超えて世相と宮仕えの哀歓を映してきた「サラリーマン川柳」の歴代人気ベスト10にこんな句があった。「何になる? 子どもの答えは正社員」

▼得心しても笑えないのは、総務省が発表した昨年の就業構造基本調査の衝撃ゆえだ。パート、契約社員など非正規雇用が5年前に比べて152万人増え、初めて2千万人を突破した

▼全就業者に占める割合も35・5%から38・2%へ過去最高を更新し、4割に迫る。20年でほぼ倍増した。この上昇ペースが続けば、小学生が就職する頃には正社員を逆転するかもしれない

▼滋賀の非正規率は国並みの38・4%だが、京都は41・8%と沖縄、北海道に次ぐ3番目の高さだ。製造業より非正規化が進む小売業など第3次産業の比率が高く、学生アルバイトが多いことも原因とみられるが、雇用の4割を非正規が占める事実は軽視できない

多くの非正規労働者は低賃金で、雇い止めの不安にさらされている。晩婚・少子化の要因となるほか、低年金による「将来の貧困化」など、国の社会保障制度の土台を揺るがす

▼景気回復の成否を握る家計の所得と消費の拡大にも雇用の安定は欠かせない。参院選も終盤。若者や子どもが夢を語り、安心して働くことができる正規雇用を増やす具体策の議論を深めてほしい。

[京都新聞 2013年07月16日掲載]

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