2013年1月19日土曜日

中国ジニ係数0.474、所得格差「比較的大きい」と統計局長。 数値を疑う声も。

MSN
中国「所得格差」危険水域さまよう ジニ係数12年ぶり発表
2013.1.19 00:24 [中国]
 【上海=河崎真澄】中国国家統計局の馬建堂局長は18日の記者会見で、国民の所得格差の程度を示すジニ係数が2012年は0・474だったと発表した。中国での公式なジニ係数の発表は00年の数値以来、12年ぶり。数値が1に近づくほど格差が大きく、警戒ラインの0・4を上回ると社会不安が広がるとされる。

 00年に0・412だったジニ係数は、発表によると03年に0・479と悪化。さらにピークの08年は0・491まで上昇した。馬氏は09年から数値が下降線をたどった点を挙げ「所得配分の改革が進み、格差は縮小した」と強調した。

 昨年11月の中国共産党大会の政治報告で、所得倍増計画が明示されたのを受け公表に踏み切った。だが、0・4を大きく上回る危険水域をさまよっていることに変わりはなく、都市と農村などの間の格差が改めて浮き彫りになった。

 一方で、上海の中欧国際工商学院の許小年教授は18日、発表されたジニ係数について「偽りの数字だ」とコメントし、実際の格差はさらに大きいとの見方を示した。昨年12月には中国人民銀行(中央銀行)などの調査で、ジニ係数は「10年に0・61に達した」とされており、公式統計との乖離(かいり)が問題となっている。



ロイター
12年中国ジニ係数0.474、所得格差「比較的大きい」と統計局長
2013年 01月 18日 18:37

[北京 18日 ロイター] 中国国家統計局は18日、所得格差を表す代表的な指標「ジニ係数」の改定値を2003年まで遡り発表した。国家統計局の馬建堂局長は、所得格差が「比較的大きい」と指摘し、格差是正のための改革が急務との見解を示した。

ジニ係数は0─1で表され、所得分配が平等であれば0に近づき、不平等であれば1に近づく。アナリストらは、0.4を超えれば社会の不満が高まるとしている。

中国は、特に富裕層の所得を正確に把握することが難しいとして、2005年以降、ジニ係数を公表していなかった。

18日発表されたデータによると、2012年は0.474で、前年の0.477から低下した。格差が最も広がったことを示す最高値は2008年の0.491で、それ以降は低下している。

馬局長は国内総生産(GDP)などの経済指標発表後の会見で「ジニ係数の推移が示すのは、貧富の差を縮小するための所得配分システムの改革を加速することが急務だということだ」と述べ、「ジニ係数が0.47─0.49となったことは、所得分配の格差が比較的大きいことを示している」と説明した。

馬局長によると、所得水準は都市部と地方で3倍の開きがあり、好調な業種と不振な業種とでも4倍の差がある。

馬局長は「豊かな社会を作ろうとするなら、国民の平均所得を倍増するだけでなく、国富の配分を改善し、中低所得層への配分を増やすべきだ」と述べた。


NHK
中国政府発表のジニ係数に疑いの声も
1月19日 0時43分

中国政府は、およそ10年公表していなかった所得格差の大きさを示す「ジニ係数」を発表しましたが、大学などが独自にまとめた数値と大きな開きがあり、信ぴょう性を疑う声も出ています。

中国国家統計局は、18日、所得格差について、小さいほど「0」に近く、大きくなるほど「1」に近い数値で表すジニ係数を発表しました。
発表したのは、2003年以降のジニ係数で、最も所得格差が大きくなったのは、2008年の0.491で、その後、格差はやや縮まり、去年は0.474だったとしています。日本のジニ係数は、2009年が0.283で、中国の去年の数値は、これを大幅に上回っていて、中国国営の新華社通信は「中国の数値は、国際的に警戒すべき水準で、所得格差は相当厳しい問題だ」という専門家の分析を伝えています。
また、中国の大学などが独自に調査して先月まとめた2010年の「ジニ係数」は0.61で、国家統計局の数値は、これと大きな開きがあることから、信ぴょう性を疑う声も出ています。






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