安倍総裁が「従軍慰安婦問題は、そもそも朝日新聞の誤報から生まれた話だ」と全否定したことに対して、ひと言も反論しなかった
そのほか、選挙中のメディアについて、私が感じた疑問点を二、三挙げておく。1つは、公示前に日本記者クラブで行われた各政党代表の記者会見で、朝日新聞の記者が従軍慰安婦問題の河野談話について質問し、自民党の安倍総裁が「従軍慰安婦問題は、そもそも朝日新聞の誤報から生まれた話だ」と全否定したことに対して、ひと言も反論しなかったことだ。
その場で論争しなくてもいいから、「それは違いますよ」とひと言だけでも返しておくべきではなかったか。あるいは、後日、紙面で反論すべきことだったのではないか。
もう一つは、選挙結果が出て、野田首相が「責任を取って民主党の代表を辞める」と発表した記者会見で、「質問はあと一人」と司会者が促したのに、誰も質問しなかったことである。訊くべきことはいくらでもあったはずなのに。
記者会見で質問を躊躇することは、いまに始まったことではないが、記者会見では相手が嫌がることでも、国民に代わって訊くことが記者の使命なのである。メディアへの信頼感が落ちているときだけに、記者たちのいっそうの奮起を期待したい。
以上は、
柴田鉄治のメディア時評
自民圧勝・民主惨敗---メディアが加担?
の一節である。(↑)
是非、ご一読を。
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