2012年3月18日日曜日

「福島で事故が起きて初めて、いかに原発が危険で深刻な被害をもたらすか、また平時でも放射性廃棄物はたまり続けていると知りました。 もうやめようと大きな声でいうべきです。」(全日本仏教会会長 河野太通)

昨年の12月1日、財団法人全日本仏教会は、原発依存を警鐘する宣言
「原子力発電によらない生き方を求めて」
を出した。


「朝日新聞」3月12日夕刊に、その全日本仏教会会長の河野太通さんのインタビュー記事が掲載されていた。

以下、概要を引用する。
**************************************(始)
(タイトル)
脱原発 仏教界の覚悟

(見出し)
存在意義賭け初の意思表明 戦時中の過ち繰り返さない

(記事)

(略)

----今回、全仏として脱原発の宣言文を出しました。社会に向けて声明を出したのは初めてだそうですね。

福島で事故が起きて初めて、いかに原発が危険で深刻な被害をもたらすか、また平時でも放射性廃棄物はたまり続けていると知りました。
もうやめようと大きな声でいうべきです

けれども、電気の恩恵、原発立地自治体や原発で働く人たちなどの事情を考えると、一概に反対はできないとなってしまう」

「それではいけない。
戦時中、仏教教団は当時の政策に何も言わずに従い、むしろ戦争への動きを勢いづけた歴史があります。
それと同じことになる
いま口をつぐんでいたら日本社会における仏教団体の存在意義がないと思いました」

----宣言について加盟宗派から反対はなかったのですか。

「あるかと思っていたが、なかったですね。
戦争反対を言いにくかったのと似た状況が、原発についてもあったのではないでしょうか。
問題はこれから。
言いっぱなしではいけないと思っています

「仏教の根本は命の尊厳と人権の尊重です。
だから命を奪う戦争に反対する。
それは私が僧侶になった原点でもあります。

戦争のない社会を作ろうというのは、きれいごとかもしれないが、言わずにはいられない。
原発によらない社会も同じ

この社会は永遠に未完成だが、完成を目指していく。
そういう思いを持たなくてはならんのです」
(聞き手・伊佐恭子)
**************************************(終)
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「"いのち"を犠牲にする発電はやめよう」 
全日本仏教会・河野太通会長
<インタビュー「3.11」第1回>
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