2012年7月11日水曜日

7月9日 オスプレイ、機体に問題あり米民間空港に緊急着陸。森本防衛相は問題視せず。

NHKニュース
オスプレイ 米民間空港に緊急着陸
7月11日 17時17分
沖縄の普天間基地への配備が計画されている、アメリカの最新型輸送機「オスプレイ」が、機体のトラブルを理由に、ノースカロライナ州の民間の国際空港に緊急着陸していたことが分かりました。

アメリカ・ノースカロライナ州のウィルミントン国際空港の広報担当者によりますと、9日午後、空港から80キロほど離れた海兵隊ニューリバー基地に所属するオスプレイが緊急着陸しました。
パイロットは着陸前に空港の管制官に対し、機体の一部に問題が発生したとして、空港当局に不測の事態に備えて態勢をとるよう要請したということです。
地元メディアに対して、基地の担当者は、通常の訓練中に予定外の着陸をしたことを認めたうえで、「パイロットは機体を完全に制御していた」と述べたということです。
けが人はいなかったということです。
オスプレイは、アフリカのモロッコやアメリカのフロリダ州で墜落事故が相次ぎ、普天間基地への配備が計画されている沖縄などでは反発が強まっています。
アメリカ政府は、来月をめどに事故の詳細な調査結果を日本側に報告するまでは、オスプレイの日本国内での飛行を自粛するとしていますが、今月下旬にも12機を山口県の岩国基地に運び込み、整備や点検などを行ったうえで、当初の計画どおり、10月には普天間基地での本格的な運用を始めたいとしています。

“防衛省が問い合わせ”
藤村官房長官は記者会見で、「報道で緊急着陸があったことは承知している。詳細は不明だが、こうした緊急着陸や予防着陸はオスプレイに限らず、さまざまな航空機にあることで一般的な事例だと理解している。防衛省が、念のため、アメリカ政府に問い合わせをすると聞いている」と述べました。

毎日JP
オスプレイ:緊急着陸、問題視せず 森本防衛相
毎日新聞 2012年07月11日 19時00分
 米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが米南部ノースカロライナ州で訓練中の9日に緊急着陸したことについて、森本敏防衛相は11日、防衛省で記者団に「別に事故が起きたわけではない。緊急着陸はあくまで事故を未然に防ぐためだ」と問題視しない考えを示した。「機体に根本的な問題がある場合には(米側に)問いただす」とも述べた。【朝日弘行】

その他のオスプレイを巡る情報。
防衛相は単なるメッセンジャー。
否、むしろ、地元の人たちや自治体首長の意思よりも、アメリカの意思を尊重している。

沖縄タイムス
オスプレイ:山口・岩国搬入認めず
2012年7月11日 09時43分
(10時間42分前に更新)
 【東京】山口県の二井関成知事と福田良彦岩国市長は10日、防衛省で森本敏防衛相と面談し、垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの米軍岩国基地(山口県)への搬入・一時駐機について「安全性が確認されるまでは断じて認められない」とする要請書を手渡した。森本氏は「米国という相手があることだが、要望をできるだけ実現できるよう努力する」と述べるにとどめ、搬入時期を把握次第、地元に連絡すると説明した。
 会談後、二井知事は記者団に対し安全性の確保について「外務、防衛両省の外交努力に期待する」と強調した。
 一方で、配備に反対する沖縄との連携については「配備される沖縄と搬入される岩国は違いがあり、具体的に連携するということはない。安全性が確保されているかどうかで搬入問題は判断したい」と述べ、安全性が証明されれば一時駐機に理解を示す考えを示唆した。
 福田市長も「安全性が担保されず、再発防止策が明確にされない中で搬入は認められない」と述べた。
 二井知事らは同日、外務省で加藤敏幸外務政務官に同様の要請書を提出した。

琉球朝日放送
検証動かぬ基地 vol.109 緊急インタビュー「操縦ミスではない」
おととし4月、アフガニスタンで着陸しようとしたアメリカ空軍のオスプレイが墜落し、4人が死亡する事故が起きました。この事故の調査責任者を務めた、ドン・ハーベル元准将です。現在は退役し、民間航空会社で機長をしています。

ハーベルさん「ほかの7人の専門家とチームを組み、およそ半年をかけて調査を行いました」
当初から、パイロットの操縦ミスと報道されていたこともあり、ハーベルさんもその証拠を見つけようと思っていたといいます。
ハーベルさん「ところが、そんな証拠は見つかりませんでした。私の調査でわかったことは、パイロットは素晴らしい操縦をしていたということです」
ハーベルさんは、他の飛行機から撮影されていた事故直前のVTR映像と地面に残された接触痕から、当時のプロペラの回転数をはじき出しました。
ハーベルさん「エンジンの回転数はおよそ80%でした。オスプレイは両方のエンジンに問題が生じない限り、80%の出力で飛ぶということはありません」

さらに、VTRには急降下する機体のエンジンから白い水蒸気のようなものが吹き出ているのが映っていました。
ハーベルさん「最終的にこの蒸気のようなものが、熱を持ったものなのか、冷たい燃料なのか特定することはできませんでしたが、この事実は何かエンジンに問題があると確信を持たせるものでした」
ハーベルさんは視界不良、副操縦士の経験不足、そしてエンジンの出力不足など、10項目の要因を指摘する報告書を提出しましたが、最終報告書にはこんなページが付け加えられていました。

『エンジンの不具合が重要な要因とはいえない』
ハーベルさん「空軍上層部はこの結論に納得しませんでした。彼らは操縦ミスと思っていたので、エンジンに関する部分はあえて強調しなかったのです」

エンジンが故障した場合に安全に不時着するための「オートローテーション」機能。日本政府は「機能はあると説明を受けた」としていますが…。
ハーベルさん「私の知る限り、オスプレイはオートローテーションはできません。もしヘリモードで両方のエンジンが止まれば、プロペラを動かすものがなくなりますから、完全に揚力を失います」

今年起きた2件の事故も「機体に問題はない」。そして、オートローテーションをめぐる矛盾する説明。機体や事故に関する説明が不十分なまま、今、12機が日本に向かっています。

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