全漁連「重大な裏切り行為」=汚染水流出で東電に抗議
東京電力福島第1原発の排水路から放射能汚染水が外洋に流出した問題で、全国漁業協同組合連合会(JF全漁連)の岸宏会長が27日、東京電力本店を訪れ、広瀬直己社長に直接抗議した。岸会長は、東電側の公表が遅れたことについて「全国の漁業者、国民への重大な裏切り行為だ。東電に対する信頼は全て失われた」と不快感をあらわにし、説明責任を果たすよう求める申し入れ書を手渡した。
広瀬社長は、昨年4月に汚染水流出を把握していたものの公表が遅れたことを踏まえ、「隠すつもりはなかったが、ご心配、ご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げる」と陳謝した。
福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長も「福島県の漁業者との信頼関係を取り戻していただけるようお願いしたい」と要請。広瀬社長は「何度も同じ話をして恐縮だが、二度とこうしたことを起こさないように徹底したい」と頭を下げた。(2015/02/27-12:17)
朝日新聞
東電汚染水漏洩問題、経産相「少しうかつだった」
2015年2月27日12時56分
東京電力福島第一原発から港湾外の海に汚染水が漏れていたことを東電が公表していなかった問題で、宮沢洋一経済産業相は27日の閣議後の記者会見で、「大変遺憾なことだと思う。(政府も)少しうかつだったところがある」と述べた。政府の責任として、対応の遅れを認めた。
宮沢氏は、問題となった「K排水路」の放射性物質の濃度が高いことは昨年2月に把握していたが、「昨年12月まで(東電から)何の報告もなかったため、順調にいっていると思っていた」と釈明した。ただ、経産省も東電に経過報告を求めていなかったことを明らかにし、「港湾外に出る排水路については、もう少し注意をしなければいけなかった」と語った。
「汚染水の影響は完全にブロックされている」という政府の見解については、港湾外の放射性物質の濃度が低いことを理由に、「認識は変わりない」とした。
『朝日新聞』2015-02-26
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