オスプレイ、訓練激増 違反も常態化
2012年11月8日 10時25分
(11時間18分前に更新)
米軍普天間飛行場に強行配備されたオスプレイは7日、午前10時すぎから中北部で終日、飛行を繰り返し、訓練は一層激しさを増した。危険性が指摘される編隊飛行を夜間にも実施し、最後の機体が普天間に戻ったのは午後10時27分だった。騒音防止協定が制限する午後10時を超えるのは3日連続で、違反が常態化している。激化する訓練の騒音に住民は怒りを募らせている。
オスプレイの訓練地、米軍キャンプ・ハンセンに近い宜野座村城原区では連日、民間地上空での低空飛行、夜間訓練やつり下げ訓練が相次いで実施され、住民生活を脅かしている。
泉忠信さん(82)は一家6人で暮らす。自宅から数百メートルの距離にヘリパッドがあり、昼夜を問わず、オスプレイがごう音をとどろかせながら低空飛行する。機体が民家にぶつからないようにと毎晩、2階の電気を点灯しているという。
長女(48)は「きょうもバケツをつり下げ家の上を飛んでいた。もし事故が起きたらどうなるのか」と不安を隠さない。
住民の苦情が相次いでいるという城原区の大嶺自孝区長は「これまでのヘリと違い、振動がひどく体に響く」と話した。宜野座村企画課にも複数の苦情が寄せられ、ある女性は「訓練が続くようならこのまま住むことができるか不安」と話していたという。
庭先で野球の練習をする親子の頭上を低空飛行するオスプレイ
=7日午後7時43分、宜野座村城原(田嶋正雄撮影)
沖縄タイムス
2012年11月8日 10時27分(11時間20分前に更新)
【宜野湾】米軍普天間飛行場に強行配備されているオスプレイは6日午後10時28分、同飛行場滑走路南側の上大謝名公民館で99・3デシベルの騒音を記録した。10月1日の県内飛来以降、最大値(速報値)となる。
電車通過時の線路わきに相当する100デシベルに近い騒音は6日、夜遅くまで住宅地に鳴り響いた。
何度も旋回訓練を繰り返したため、上大謝名公民館では午後6時ごろから断続的に80デシベル以上(地下鉄車内に相当)の騒音が発生。同6時26分には92・6デシベル、同42分には93・6デシベルを記録した。
琉球新報
宜野座で連日低空飛行 城原住民「滑走路同然」
2012年11月8日
【宜野座】宜野座村城原区で7日午後2時すぎ、オスプレイ1機が住宅地の真上を低空飛行しているのが確認された。6日は夜9時前まで、延べ4機が住宅地の真上を低空飛行した。住民によると、同地区での低空飛行は10月中旬から続いているという。住民の山城毅さん(51)は「危険なのは普天間だけじゃない。連日の低空飛行によるうるささと危険性からみれば、ここは滑走路も同然」と語った。
7日、オスプレイは住宅にのしかかるように通過。ドアから身を乗り出す米兵が肉眼で見えるほどの距離からごう音を響かせ、通過後には排ガスの臭いが漂った。時折、風圧で庭の木の葉も揺れるという。
オスプレイは、自宅から約200メートルしか離れてない着陸帯をヘリモードで目指す際に低空飛行しており、米軍普天間飛行場付近を飛行する高度よりも低い。
山城さんの妻(48)は機体が見えにくい夜間訓練の時、全ての部屋の電気をつける。「自宅の真上を飛ばないでと明かりで伝えているつもり。欠陥機から子どもを守りたいけど、自主防衛策がなく、どこに訴えていいかも分からない。こんな気持ちを国は分かってほしい」と話した。(嘉陽拓也)


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