待機児童問題も結局労働・雇用の問題に行き着くことを端的に指摘したよい記事と思う http://t.co/yRDFHZYOvM 【待機児童問題】 保育士の待遇改善が急務 低賃金、長時間労働で恒常的人手不足 共同
— 塩見卓也 (@roubenshiomi) July 19, 2013
47ニュース
【待機児童問題】 保育士の待遇改善が急務 低賃金、長時間労働で恒常的人手不足
参院選の争点の中で、身近で一刻も早い解決策が必要なのは待機児童問題だ。自民党は公約で「保育所の定員を2017年度末までに新たに40万人分確保」とし、各党も競って取り上げる。鍵は保育士の増員だが、低賃金や長時間労働のため恒常的に人手不足。短期間で辞める人も後を絶たず、待遇改善を求める声は切実だ。
「保育所はただ子どもを預かる場所じゃない。乳幼児の大事な時期の育ちを助ける責任があるんです」。7月中旬、東京都内の私立の認可保育所。お昼寝する子どもたちを見つめながら女性保育士(35)は話した。育児に不安を抱く保護者の悩みを丁寧に聞き、応えるのも重要な役割だ。
短大を卒業し保育所に就職。自らも子育てをしながら働き続ける。ただ、勤続15年の今の月収は約22万円。初任給の16万円からなかなか昇給しない。自分は共働きだが、同僚には若い独身の男性保育士もいる。「これから結婚して家族を養えるのか」と思う。
全国保育団体連絡会によると、12年の保育士の平均月収は約21万円で、主な産業の平均より10万円以上も低い。平均勤続年数は7・8年にとどまる。
私立認可保育所の場合、国や自治体が「運営費」を出しており、保育士の人件費は1人当たり約19万5千円を目安としている。しかし同連絡会の 実方伸子 (じつかた・のぶこ) 事務局長によると、若い人では月収15万円を切るケースもある。「ベテランを雇う余裕のない保育所が多い。人件費抑制のため非正規で補う傾向も強まっている」と指摘する。
11年に厚労省が民間企業に委託した調査によると、全国約180の自治体のうち約76%が「保育士不足」と答えたが、資格を持ちながら就職しない人に理由を聞くと、勤務時間や賃金など労働条件の低さを挙げる人が目立った。実方さんは「歴代内閣が保育の仕事を軽く見てきた証拠」と批判する。
「現場が楽しくなるきっかけを作りたい」。 雨宮 (あめみや) みなみさん(27)は10年、保育士を応援するための会社「キッズカラー」(東京)を設立。インターネットやイベントを通じ、保育士も一緒に楽しめるような子どもとの遊び方を提案している。
短大で保育士の資格を取得、横浜市の私立保育所に就職した。仕事は楽しかったが、日誌記入や行事の準備、教材作成などで連日の深夜帰宅に体調を崩したこともある。
厳しい労働条件に耐えかねて辞めた仲間を何人も見てきた。「保育士は乳幼児にとって第2の親。ころころと変わるのはよくない」と痛感した。
今夏には保育士を目指す人を対象にした就職支援サイトも始める。学生が、自分に合った就職先を選べるようにしたい。「単に施設を増やすだけではなく、若い人たちが長く勤められる環境を確保してほしい」と訴えている。
(共同通信)
0 件のコメント:
コメントを投稿