『朝日新聞』2016-05-27
マイケル・ムーアの世界侵略のススメ
米国とは逆の流儀を探しに
(略)
競争に勝つこと、一番になること、困ったやつをやっつけて罰を加えることなど、力で勝負をつけて格好良しとしたがるアメリカの流儀の逆をゆくものはないかと、ムーアはひたすら追求している。
それでヨーロッパ諸国からアフリカにまで、大国だけでなく、むしろチュニジアとかスロベニアといった小さな国々に、具体的な制度などの例を探してまわっている。
新鮮な発見がいくつもあって、冗談交じりのぞの紹介がなかなか楽しい。そこには優しさをこそ重んじる文明の新しい流れが見えてくるような気がする。
(佐藤忠男・映画評論家)
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