2013年12月27日
週刊ダイヤモンド編集部
消える三洋出身のキーマン
パナ電池事業で人材流出危機
「突然のことで申し訳ありませんが、別の道を見つけようと思います」
今年10月、パナソニックの車載用電池事業の技術責任者が、そんなあいさつを同僚や上司にした後で姿を消した。
男の名前は、能間俊之。旧三洋電機の電池事業で活躍してきたことで知られており、近年はフォード・モーターやフォルクスワーゲンなど一流自動車メーカーのハイブリッド車や電気自動車に搭載する車載用電池の技術責任者として奔走してきた人物だ。
徹底したブラックボックス化(機密化)を施した加西工場(兵庫県)の技術トップとして、唯一「技術総括」の肩書を持つエンジニアだった。
「絶対に外に出してはいけない人材として、名前すらメディアに出ないよう気をつけていた」(パナソニック関係者)
(略)
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