2012年4月22日日曜日
全国2位の栃木のシイタケが放射能汚染で危機的状況(「東京新聞」)
栃木県のシイタケが放射能汚染で危機的状況とのこと。
東京新聞TokyoWebの記事
県産シイタケ危機 21市町に出荷停止指示相次ぎ
2012年4月21日
(転載)
東京電力福島第一原発事故の影響で、県産シイタケが危機に陥っている。
国の食品の新基準値(一キログラム当たり一〇〇ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたとして現在、県内の多くの市町で栽培されたシイタケが国から出荷停止の指示などを受けている。
出口の見えない窮状に、生産を断念する農家も出てきている。 (磯谷佳宏)
県林業振興課によると、国から出荷停止とされた原木生シイタケは、露地栽培で二十一市町。
露地より放射性物質の影響が少ないとされる施設栽培も五市町に及ぶ。
(略)
「露地栽培は『二夏経過』と言われ通常、原木に菌を植え付けてから二年たたないと収穫できない」と担当者。
「原木を取り換えるとすれば、その間の農家の生活を保障しなければならない」とし、東電に対して生産者の要望に応じた補償を求め、調整を進めている。
昨秋からは、原木栽培の乾シイタケも二十二市町と下野市の一部で県からの出荷自粛要請が続く。主力産業の復興へ向けた道のりは険しい。
<栃木県産の原木シイタケ>
生シイタケの生産量は露地、施設栽培合わせて2010年、1308トン。
群馬県の1359トンに次ぎ全国2位だった。
市町別では、大田原市の189トンがトップ。鹿沼市の179トン、宇都宮市の140トンが続く。乾シイタケ(同年)は162トンで全国6位。市町別では、矢板市の25トンがトップ、次いで茂木町の24・5トン、芳賀町の15・3トンとなっている。
(転載終り)
東京新聞TokyoWebは更に矢板のある農家の苦悩の実態を伝える。
1日400キロ、捨てるために収穫 矢板の君嶋さん苦悩
2012年4月21日
(転載)
「自分で作り、自分で捨てる。ばかみたいだよ」。矢板市下太田にある「君嶋きのこ園」の君嶋治さん(61)は連日、施設栽培した原木生シイタケと、所有する山で原木栽培した乾燥用のシイタケを一日平均四百キログラム、収穫しては、廃棄している。
矢板市は二月、那須塩原市とともに県内で最も早く、国から露地、施設栽培ともに原木生シイタケの出荷停止の指示を受けた。昨年十一月、県から出荷自粛の要請を受けた原木栽培の乾シイタケに続き、生産者にとっては非情な宣告だった。
シイタケの生産を始めて三十七年。「出荷できなくても収穫をしなければ、原木や山がだめになってしまう」。不毛な作業に加え、収穫したシイタケを東電への賠償用に記録写真に収めるむなしさ。「俺らに過失はない」と声を震わせる。
(略)
(転載終り)
シイタケの打撃は栃木だけでなく、茨城、千葉、宮城にも及んでいる。
MSN産経ニュース
シイタケ栽培原木、セシウム検出で供給不足 生産者「経営成り立たぬ」
2012.4.21 21:54
(転載)
食品中の放射性セシウムの新基準値が適用されて以降、シイタケの出荷停止が相次いでいる。
(略)
(三宅陽子)
出荷停止相次ぐ
「いつまで続くのか、先が見通せない」。
止まらない原木シイタケの新基準値超えに林野庁の職員は顔を曇らせる。
厚生労働省によると、露地栽培の原木シイタケは、新基準値が適用された今月1日から21日までに栃木県9市10町、茨城県5市、宮城県4市2町、岩手県2市1町、千葉県3市で出荷停止となった。
(略)
(転載終り)
新基準、暫定基準の扱いでも少し疑問点が残る。
例えば、
東京新聞TokyoWeb
茨城の乾シイタケ暫定基準値超え 2200~560ベクレル
2012年4月21日 17時43分
(転載)
茨城県は21日、笠間市など5市町の乾シイタケから、従来の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える同2200~560ベクレルの放射性セシウムを検出し、出荷自粛を要請したと発表した。乾シイタケの出荷自粛は県内で初めて。
4月の新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)施行前に加工されたため、暫定基準値を適用した。
(共同)
(転載終り)
この記事によると、
新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)施行前に加工されたシイタケで、暫定基準値500ベクレルをクリヤしたものは出荷できる?
この記事の出荷自粛要請の値は、560~2200ベクレルだから、やはり新基準施行前の加工品ならば新基準値100ベクレルを超えていても出荷していることになる。
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