2012年4月15日日曜日

「長い営みの中でご先祖や子どもたちから預かっているものを、少しでもましな形で次世代へつなぎたい」(「鈴廣かまぼこ」副社長鈴木悌介)

今年3月20日、全国の中小企業経営者が「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」を設立した(コチラでご紹介)。

この会議の呼びかけ人の一人に小田原の「鈴廣かまぼこ」副社長の鈴木悌介さん(56歳)というひとがいる。
「朝日新聞」4月13日付けの「ひと」欄がこの方を取り上げていたので、下記でご紹介する。

(地域)社会における企業(経営者)の役割と責任
長い人の営みの流れの中での企業(経営者)の役割と責任
こういったことを考えさせられる。

(転載)
「脱原発」唱える老舗かまぼこ会社の副社長
鈴木 悌介さん(56)


エネルギー安定供給のため、経済界は原発再稼働を要請-。
ニュースで聞くたび、違和感が膨らんだ。
「経済界って、だれだ」


「脱原発」を目指す全国の中小企業経営者らで3月にネットワークを結成した。
「経済は安全・安心な暮らしの上に成り立つ」と訴え、賛同者が400人を超えた。


先進事例のノウハウを共有し、再生可能エネルギーの自給に挑戦する。
地元・神奈川県小田原市では、市民出資型の太陽光発電の事業化を進める。


約150年続く「鈴廣かまぼこ」副社長。
小田原箱根商工会議所の副会頭でもある。
「経済」のあり方に疑問を持ち始めたのは9年前。
日商青年部会長として全国行脚し、地域の個性や文化の衰退を実感した。
仲間と東京で産直レストランを手がけたり、地域再生の議論の場をつくったりしていた矢先、東日本大震災が起こった。


原発から300㌔離れた箱根でも観光客が消え、かまぼこの売り上げも激減。
マスクや線量計で放射能におびえる暮らしに「経済」なんて成り立たないと思った


10代続く老舗に生まれ、身についたのは「箱根駅伝」の境地
たすきを途切れさせず、一つでも順位を上げて渡そうと努力する。
地域社会や環境も同じだと思う。


「長い営みの中でご先祖や子どもたちから預かっているものを、少しでもましな形で次世代へつなぎたい」
文・写真 足立朋子
(転載終り)

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